背中の痛みを訴えて来られたHさんの症例をご紹介します。
Hさんは仕事で重いものを持つ作業をしていました。
仕事中はそれほど違和感はなかったようですが仕事が終わり家に帰って来てから背中がものすごく痛くなったそうです。
その背中の痛みが次の日になっても治まらず痛くて仕事もできないためフジサワカイロプラクティックへ駆け込んできました。

背中が痛くて伸ばせない

検査・動作確認

Hさんの背中の痛みが起きたのは昨日からです。
きっかけは仕事中に重いものを持ち上げてから背中に違和感を感じ、痛みが出てきたとのこと。

それでは動きの動作確認を行っていきます。
まず施術ベッドに座ってもらい背中がどのくらい伸ばせるか動作を確認してもらいます。
すると少し背筋をまっすぐするだけで「痛い!」という表情。ほとんど背中を伸ばせるような可動域がありません。

次に腕を真横から上に向かって挙げてきてもらいます。
この動作も左右ともほとんど挙がりません。少し腕を挙げると背中に痛みが走る状態です。
なので、ずっ~と背中を猫背にしながら前に曲げていることしかできませんでした。

背中の痛みがある場所を詳しく探ってみると胸椎12番のから4番目辺りまで、特に痛みが強いのが胸椎12番から8番目あたりの脇や脊柱起立筋あたりです。
この段階で痛みと関係があると思われる筋群は大まかに脊柱起立筋、広背筋です。
それではHさんの背中の痛みを施術していきます。

背中へのアプローチ1

まず始めに背中を直接アプローチしていきます。背中を丸めた状態から左右どちらが曲げやすいか比べてもらいます。
そうするとHさんの場合、左へ向けた方が曲がりやすくラクな状態でした。
そのラクな状態から右肩を上に少しすくめるような体勢を取ってもらいます。

そしてHさんがラクと感じるこの姿勢をしばらく味わってもらいます。
この時、Hさんにはこの感覚を味わってもらいながら「この姿勢を取るとこういう風になって背中のねじれが整いラクになりますよ。」と施術の説明も行いました。

それでは充分に背中がラクになる感覚を味わってもらったところで「背筋を伸ばせるか?」の動作確認を行っていきます。
すると今まで痛くて背筋を伸ばせなかったのがスッ~と自然に背筋を伸ばせるまで可動域が大きくなりました。

「Hさん、今どうですか?自然に背筋を伸ばせるようになった感覚が分かりますか?」と尋ねると
「分かります!一瞬あまりにもすごすぎて鳥肌が立ったんですけど(笑)」
「背中の痛みもほとんどないです。ちょっと信じられない!」

このように、かなりびっくりされたお言葉と反応が返ってきました。
背中の痛みの原因のほとんどは直接、背中の問題だったようです。
その後いろいろ背中を動かしてもらい背中の痛みの確認をしてもらいましたが、どの動作をとっても痛みはなくほぼ0に近い状態までに良くなりました。

Hさんの場合、施術時間は3分くらい。たったそれだけの時間でここまで驚きの結果が出ました。
これには少し私自身も驚いています(笑)
そして真横に腕を挙げてもらっても痛みがなくなったのでだいぶ上まで挙げられるようになりました。
腕がもっとラクに挙げられるように最後は腕の調整を行っていきます。

背中へのアプローチ2

まずは腕が「内側と外側どちらに回しやすいか?」を調べていきます。
すると両腕ともに内側に回した方がやりやすいようです。

それでは腕の調整を行っていきます。
まず最初に腕を外側に苦しくない範囲で回してもらいます。
そこから術者である藤澤が腕に外側へ向かう捻りの圧を加えていきます。

Hさんはその圧に対して抵抗するように内側に腕を捻ってきてもらいます。
圧といっても強い圧ではなくゆっくりとしたとても優しい圧です。
この動作や感覚を左右ともに2~3回味わってもらいます。

この感覚もじっくりと無理なく味わってもらうことで腕の可動域の改善に繋がっていくのです。
では元に戻し、もう一度、腕がどのくらい上に挙げられうようになったか?確かめていきます。
すると左右ともにHさん自身の耳元につくまで腕が挙がるようになりました。

「うわ~~っ!すげ~~!ははははっ!」というHさんの硬い表情からの笑い声でお顔の緊張が一気にほぐれました。
腕の調整後、Hさんのピリッとした張りつめた雰囲気や表情が、一気に和やかな表情に変わりました。

「正直、ここまで変わるなんて思っていなかったんでびっくりです!」
「会社の人にカイロはボキボキってやって痛いぞ!と言われたんで覚悟して来たんですけど、聞いた話と全然違いますね(笑)」
とHさんが思わず本音をもらしてくれました(笑)

フジサワカイロプラクティックはカイロプラクティックと名乗ってはいますが今ではほとんどカイロプラクティックによる骨格矯正は行っていません。そのため、Hさんがイメージしていたカイロプラクティックとは全然違うように感じたのです。
ですが実際はボキボキする骨格矯正も上手な先生が行えば全然痛みを感じることはありません。

まとめと原因

その後Hさんは今回1回だけのお越しでしたが最初の硬い表情からは想像できないほど帰りは柔らかい表情になりたくさん感動してお帰りになられました。
まず来られた時とお帰りの際にはHさんの態度が全然違っていましたから(笑)

「先生、また痛くなったら頼みます!」
「会社の人で腰痛とかで困っている人いるんで話しておきます!」

たった1回の施術でしたがたくさん感謝され信頼してもらうことができました。
本当によかったです(^-^)

今回、Hさんの背中の痛みの原因は直接背中に原因がありました。
重いものを持った瞬間に体重の軸が左右に差があり、それで片方に負荷がかかり背中を痛めたのだと考えられます。
そのため背中にある脊柱起立筋や広背筋が緊張してしまったのでしょう。

この緊張してしまった背中の筋肉を操体法を使いリラックスさせ緊張を解きほぐしていきました。
しっかりと検査を行い、原因に対してアプローチすればたった1回のこれだけ少ないアプローチでも劇的に変わることもあります。